オートフィクション - 現代のドローイング

Forest Figure, 2006, watercolor on paper, 30 x 40 cm, Musée national d'art moderne, Centre Pompidou © Leiko Ikemura and VG Bild-Kunst Bonn, 2018. / Photo: Jochen Littkemann.

デジタル化とソーシャルメディアのこの時代に、ドローイングを手がける現代アーティストたちが再び増えてきています。これは、ドローイングというメディアが芸術表現の方法のなかで最も直接的なものだと一般的に考えられていることと無関係ではないでしょう。ドローイングの持つジェスチャーには親密に訴えかけてくる力と、物語的でありつつ個人の主観を深く掘り下げる可能性を持ち、今までにない現代的な魅力を持つ存在となっています。

フランス人夫妻ダニエル&フローレンス・ゲランは、2006年より「ダニエル&フローレンス・ゲラン現代美術財団による絵画賞」を通じて、ドローイングを重点的な表現方法としているアーティストたちを熱心に支援してきました。国際専門委員会は毎年3名のドローイング作家を国境を越えて選出します。ノミネート者は展覧会への参加などフランスのアートシーンへの関連が明確である必要があります。絵画賞の受賞者は芸術コレクターから成る審査委員により決定されます。

本絵画賞は全世界のドローイングが現在どういった傾向にあるのかを概観できるものとなっています。ヴィルヘルム・ハック美術館ではここ11年間のノミネート作家33名全員の作品を展示いたします。人物を描いたものや物語性のあるもの、ファンタジー的な作品への傾向にぜひ注目してご観覧ください。

キュレーター:アストリッド・イーレ、レネ・ツェヒリン

(下記出典サイトより日本語訳)

 

出展作家:

Tomma Abts, Dove Allouche, Mamma Andersson, Martin Assig, Charles Avery, Silvia Bächli, Marc Bauer, Ulla von Brandenburg, Matt Bryans, Marcel Dzama, Vidya Gastaldon, Jana Gunstheimer, Susan Hefuna, イケムラレイコ, Cameron Jamie, Tomasz Kowalski, Juul Kraijer, Frédérique Loutz, Thomas Müller, Ciprian Mureșan, Jockum Nordström, Hans Op de Beeck, Pavel Pepperstein, Javier Pérez, Jorge Queiroz, Anne-Marie Schneider, Didier Trenet, Marcel van Eeden, Catharina van Eetvelde, Sandra Vásquez de la Horra, Jean-Luc Verna, Jorinde Voigt, Amelie von Wulffen

 

 

Wilhelm-Hack-Museum
(ヴィルヘルム・ハック美術館)

Berliner Str. 23
67059 Ludwigshafen am Rhein
Germany

T +49 621 504 3045

 

出典: Wilhelmhack Museum