ハチのふるまい

Honigtasche, charcoal on paper © Leiko Ikemura 1983 & ProLiteris, Courtesy: Kunstmuseum Basel Collection

ミツバチについてわれわれが知っていること、それは植物の受粉に欠かせない非常に有益な昆虫であり、自然環境の変化を知らせてくれる重要な役目を果たしているということです。エコロジーシステムにおけるそのとびぬけて大きな役目は、ミツバチが危機に瀕したことでとりわけよく知られるようになりました。また神経生物学の分野では神経細胞がどのように相互にコミュニケーションをとっているのかを調べるための手がかりとしてミツバチを活用しています。芸術の分野ではミツバチはどのような役目を担っているのでしょうか?

多くの現代美術作家たちは作品のなかでくり返しミツバチを創作や中核的作品の中央にすえてきました。これらは非常に複雑な社会的行動をとる生きものであるミツバチそのものであったり、その生産物である蜂蜜や蜜蝋であったりさまざまです。バルセロナ・ホアン・ミロ財団との協力で開催するクンストハウス・バーゼルラントの当展覧会では、現代美術の重要な作品の展示を通じてこの複雑化した社会というテーマを提示し、議論が広がることを狙いとしています。

展覧会「Beehave」ではわれわれ人間が社会のなかでどのようなふるまいをし、役目を担っているのかを探ります。ここには自然環境に対してわれわれがどのような責務を引き受けていかなければならないかという問いも含まれます。これらに加えて示されるのは、現代社会に関する重要なテーマの数々にたいして、どのような——まさに地震計とも言えるような——役割が芸術家たちに割り当てられているのかということです。当テーマをさらに深めていくため、広範囲に渡る広報プログラムや催し、シンポジウムの開催と書籍の発行が予定されております。書籍にはジモン・バウアー、マルティン・デットリ、イネス・ゴールドバッハ、マヌエル・ヘルツ、ディーター・ケップリン、マルティナ・ミラ、ハンスマルティン・ジークリストによる寄稿および芸術家ザンドラ・クネヒトとの対談が掲載されます(ウィーン、現代美術のための出版社より発行)。

パートナーであるクンストハウス・バーゼルラントおよび展覧会スポンサー各位、個々のお名前は控えさせていただきますがすべての方々、とりわけ当プロジェクトの創案者であるマルティナ・ミラ氏に心よりお礼を申し上げます。

スペイン人作家のトニ・ステラ、アブ・アリ、アレックス・ムーニョス&シャビ・マンサナレスおよびペップ・ヴィダル各氏の出展に関しては、スペイン文化国際化プログラム(PICE) における助成金を通じてAcción Cultural Española (AC/E)にご協力いただきました。

キュレーター:イネス・ゴールドバッハ

 

 

Kunsthaus Baselland
(クンストハウス・バーゼルラント)
St. Jakob-Strasse 170
CH-4132 Muttenz/Basel
next to the stadium St. Jakob-Park

 

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出典: kunsthausbaselland.ch/en/ausstellungen/beehave