黄色は幸せを運んでくれる

Floating Head, tempera on jute, 82 x 62 cm © Leiko Ikemura 2008.

ベック&エッゲリング インターナショナルファインアートは収蔵品にスポットを当て、春の訪れとともに絢爛たる所蔵品展覧会を開催いたします。ハーバート・ベック、ヨアヒム・ブローム、ゲハート・デメッツ、ゴットハルト・グラウプナー、アントン・ヘニング、イケムラレイコ、ズザンネ・キューン、デスモンド・ラザロ、ハインツ・マック、アウグスト・マッケ、ハルトムート・ノイマン、エミール・ノルデ、 ヘリバート・C・オッターバッハ、アポストロス・パラヴラキス、パブロ・ピカソ、ファブリツィオ・プレッシ、クリス・ライネッケ、カタリナ・シリング、ノルバート・タデウス、マノーロ・ヴァルデ、シュテファン・ア・ヴェンゲンといった有名アーティストの顔ぶれから、いかに当ギャラリー所蔵品が興味深いものであるかお分かりいただけるでしょう。

美術史的に見て黄色という色は数百年にわたり文化環境によってさまざまな含意を持つものでした。黄色はねたみ、裏切り、臆病さを意味すると言われます。中世ではパネル絵や紋章に金色の代用として黄色が用いられました。また太陽や光を連想させることから、黄色はポシティブであたたかな色だととらえられることもあります。芸術家たちがいかに頻繁にそして多種多様にこの輝く色彩を使用してきたかを見ていくことで、黄色が当展覧会の焦点となって浮かび上がります。

レモンイエロー、ゴールドイエロー、カナリアイエロー、インド黄、砂色がかった黄色から緑がかった黄色、濃い黄土色まで…すべての黄色をご覧に入れます。レモンやスターフルーツが実際に黄色いのは明らかですが、表現主義の画家ノルデは絵画の要点として顔を黄色で描きました。マックは作品「Farbotation」に色彩学を取り入れ、タデウスは遊びのあるパースペクティブのなかにコントラストを際立たせるために黄色を用いています。ラザロの描く黄色はひとをインドの魔術のなかに引き入れ、デメッツは黄色のドローン仕掛けの聖体顕示台を用いてわざわざ自らのテーマの矛盾を検証しています。イケムラの「Floating Head(浮かぶ頭部)」では炎のような黄色の髪が何かの栄光を讃えているかのようですが、マッケの描く小さな庭師はそれとは対照的に瞑想的な印象を与えます。ブロームの作品の使い古されたボートの黄色は思考をヒートアップさせるかのようです。

黄色は感情を解放してくれる――黄色は私たちを幸せを運んでくれます。何が人生を幸せにしてくれるのか、その答えはもちろん各人によって異なります。しかしこの展覧会ではぜひ黄色という色をお楽しみいただけることを願っています。「お金じゃない、黄色が幸せを運んでくれる」、このモットーが当展覧会へお越しいただいたみなさまに広まっていきますように。

 

Beck & Eggeling International Fine Art
(ベック&エッゲリング インターナショナル・ファインアート)

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出典: https://www.beck-eggeling.de/de/ausstellungen/gelb-macht-gluecklich/?h=1