グローバル・グルーヴ ― アート、ダンス、パフォーマンスとその戦い

Group exhibition "GLOBAL GROOVE", 2021 © Leiko Ikemura and VG Bild-Kunst, 2021. / Photo: Philipp von Matt.

ダンスはコミュニケーションです。ステップ、ジェスチャー、状況、ハプニング、プロセス、形式—フォルクヴァンク美術館で行われる展覧会「グローバル・グルーヴ」では、身体、照明、色、布、声といった素材を通じて、アーティストたちが厳格な制限と硬直したシステムに立ち向かっていく様子をご覧いただけます。序章とそれに続く6つのパートは、文化の多様性と多層性のなかにいるヨーロッパ、アメリカ、アジアのコレオグラファー、ダンサー、アーティスト、文化人によるものです。

フォルクヴァンク美術館の伝統と美術館設立者のカール・エルンスト・オストハウスの方法論に基づき、当展ではダンスについて、そしてダンスが西洋とアジアの文化に与えてきた影響について検討します。そして異文化がもたらすイメージがどのようにアーティストの理解や想像力をかたちづくってきたのかを追跡します。グローバルな相互作用は当初、きまりやモダニズムの歴史にどういった影響を与えてきたのでしょうか? いちばん初めに国境を越えてメッセージを出したのはだれだったのでしょう? そのメッセージはコンテンポラリーアートやコンテンポラリーダンスにとってどのような価値を持つものだったのでしょうか?

当展ではジャンルを超えた視点で120年を越える芸術とダンスの歴史を概観します。コンテンポラリーなコラボレーションから始まり日本の舞踏家がもたらしたハプニングの誕生、現代ダンスを切り開いたダンサーたち、そして1900年ごろに初めてヨーロッパに登場したアジアのダンサーに至るまで、グローバル・グルーヴ展では東西文化の出会いの歴史を追っています。社会がソーシャルな面や政治・文化の面で変容するなかで、ダンスが持つことばというものがいかに関わってきたかが、写真、絵画、彫刻、ビデオ、ライフ・パフォーマンスによって示されます。

出展アーティスト:Pina Bausch, John Cage, Merce Cunningham, エイコ&コマ, マダム花子, 土方巽, Claire Holt, 細江英公, イケムラレイコ, Mette Ingvartsen, Raden Mas Jodjana, Ernst Ludwig Kirchner, Yves Klein, Anouk Kruithof, イサムノグチ, オノ・ヨーコ, Nam June Paik, Auguste Rodin, Ulrike Rosenbach, Uday Shankar, Simon Starling, Pae White, Mary Wigman, Haegue Yang 他

ディレクター: Peter Gorschlüter
キュレーター: Anna Fricke, Christin Losta, Brygida Ochaim, Marietta Piekenbrock
協力: ルールトリエンナーレ


カタログ: GLOBAL GROOVE - Art, Dance, Performance & Protest
フォルクヴァンク美術館編、Hirmer Verlag(出版)、ドイツ語 / 英語
384頁, カラーイラスト270点
23 x 27 cm、フラップ付ソフトカバー
ISBN: 978-3-7774-3789-7

出典: フォルクヴァンク美術館ルールトリエンナーレドイツ連邦文化財団Hirmer Verlag(カタログ出版社)


Museum Folkwang(フォルクヴァンク美術館)
Museumsplatz 1
45128 Essen
www.museum.folkwang.de