2020 コレクション展III「天国と地獄」

© Oita Prefectural Art Museum

洋の東西を問わず、「天国」と「地獄」は、信仰において現れるだけではなく、日常の生活においても、身近な言葉や概念として使われてきました。
キリスト教では、「天国」は正しい生活を送った信徒の霊が死後永久の祝福を受ける場所を、「地獄」は神の教えに背いた者、罪を犯して悔い改めない魂が陥って永遠の苦を受ける世界を意味しています。仏教では、「極楽」は西方十万億土の彼方にある、広大無辺にして諸事が円満具足し、この上なく安楽な苦患(くげん)のない世界を、「地獄」はこの世で悪事をした者が死後に苦しみを受ける場所としています。
私たちの日常生活においても、快適な環境や理想的な世界のことを「天国」や「極楽」と言い、“試験地獄”など、非常な苦しみをもたらす状態や境遇を例えて「地獄」と言うことがあります。
コレクション展Ⅲでは、当館の所蔵作品の中から、仏や神などのほか、近世の画人たちが夢みた桃源郷や現代人の精神の葛藤など、「天国」と「地獄」のイメージに関連した作品を展示します。ぜひ、会場で作家たちの想像力豊かな作品の数々をご覧ください。

 

出展作家:河村文鳳、森寛斎、相馬城陽、谷口藹山、田能村正東、幸松春浦、田能村直入、藤原美治郎、多福寺賢巌、佐藤溪、岡田半江、片多徳郎、高山辰雄、正井和行、渡邊長男、菊畑茂久馬、平野遼、糸園和三郎、廣江友和、ジャン・フォートリエ、浜田知明、江藤明、加藤光馬、麻生三郎、幸寿、田辺竹雲齋(二代)、飯塚琅玕齋、門田二篁、坂口宗雲斎、竹一斎、熊井恭子、真島直子、宇治山哲平、風倉匠、広瀬通秀、甲斐サチ、時田良太郎、四谷シモン、イケムラレイコ、カタリーナ・フリッチェ、荒井龍男 他(順不同)

 

出典:大分県立美術館
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