光の中の素材 ― ロダンからルイーズ・ブルジョワへと至る彫刻

Yellow Figure with Three Arms, 1996, glazed terracotta, 65 x 31 x 31 cm, © Leiko Ikemura and VG Bild-Kunst Bonn.

本展では200年にわたるクリエイティブな表現を概観いただけます。ここで中心となるのは、人物・自然・オブジェがつながりを保ち、そのつながりが限りなく見直されてきた作品群です。

本館3階の特色は北側から美しい光が差し込む700平方メートルの空間です。この光はアーティストが古くから仕事場に求めていたものと同じであり、四季によって変化がないのがその理由です。それらのアトリエは粘土や石膏で形作られ石や木を彫りあげた作品の誕生を数多く見届けてきました。この遮るもののない広大なプラットフォームの長所を生かして彫刻のためだけに展示を行うのは、MCBA新館の完成以降初めてとなります。

この展覧会が展望するのは200年にわたる芸術制作の歴史であり、具象、自然、オブジェ等との関係に絶え間なく見直しを図っている作品がそのハイライトを飾ります。素材をいかに使うのか、使われているジェスチャーは何か、彫刻の限界はどこにあるのか、といったことが問われ、それらは新しく定義され続けています。リチャード・ロングによる直径9メートルの大作「Wood Fire Circle」は個人コレクションから特別に貸し出しを受けたもので、本展の中心的な作品です。この作品を中心に8つのテーマセクションが展開され、素材と光の出会いがもたらすこの非凡な芸術が投げかける問いに答えようとしています。展示される60点以上の作品はそれぞれが他の作品と対話し呼応しています。エドガー・ドガの彫刻における踊り子のポーズはジェフ・クーンズのバレリーナに対峙し、オーギュスト・ロダンの「接吻」で抱き合うカップルはリン・チャドウィックによる「Conjunction XII」におけるカップルを想起させます。ご来場の皆様には、この壮大な空間を自由に歩き回りながら、作品の比較・対照から自身へとつながる視点による「掛け算」をお楽しみいただきたいと思います。

キュレーター:Camille Lévêque-Claudet

出展作家:
Auguste Rodin, Albert Bartholomé, Louise Bourgeois, César, Lynn Chadwick, John Chamberlain, Claudia Comte, Edgar Degas, Jules Desbois, Jean Dubuffet, Gilbert & George, Laura B. Goeldlin, Henry Heerup, Werner Ignaz, イケムラレイコ, Jannis Kounellis, Jeff Koons, Richard Long, Constantin Meunier, Louise Nevelson, Germaine Richier, Kiki Smith, Ambroise Tièche, Not Vital


出典:
www.mcba.ch/wp-content/uploads/2021/03/MEP-Sculptures-5.pdf
www.mcba.ch/en/exhibitions/matieres-en-lumiere/
lausanne-musees.ch/fr_CH/expositions/matieres-en-lumiere-sculptures-de-rodin-a-jeff-koons
vimeo.com/513372598
www.bilan.ch/opinions/etienne-dumont/matieres-en-lumiere-sert-au-mcb-a-de-lausanne-la-sculpture-sur-un-plateau
www.facebook.com/mcba.lausanne/posts/2980240898687644:0


Musée cantonal des Beaux-Arts de Lausanne(ローザンヌ州立美術館)
PLATEFORME 10, Place de la Gare 16
1003 Lausanne
tel: +41 (0)21 316 34 45
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