生命のアート ― 女性アーティストの現代美術

Praise of Light I & Praise of Light II, 2020, tempera and oil on jute, 290 x 190 cm each © Leiko Ikemura and VG Bildkunst, 2022 / Photo: Philipp von Matt.

第9回北京国際アートビエンナーレの特別展「生命のアート―女性アーティストの現代美術(The Art of Life - Female Artists by Contemporary Art)」が山東美術館へと巡回します。ビエンナーレのテーマは「生命の光」であり、世界各国のアーティストを招き、芸術を通して生命の尊厳、エネルギー、栄光を称えるものです。

ビエンナーレではテーマ別の展示に対し特別展「生命のアート―女性アーティストの現代美術」を開催しました。女性アーティストによるエネルギーに満ちた現代美術作品を集めたものです。ビエンナーレは盛況のうちに2月15日に閉幕し、特別展は3月8日から4月7日まで山東芸術館で開催されます。世界的に活躍する女性アーティストの業績と貢献に敬意を表し、展覧会のオープニングは国際女性デーに行われます。

展覧会の中国語タイトルは、イギリスの詩人ジークフリード・サスーンの古典詩「私のなかの虎が薔薇の香りをかぐ」から引用したもので、表そうとしているのは優しさと力強さをあわせもち、繊細さを持ちつつも広がっていこうとする女性芸術家たちの生です。この展覧会には中国内・外の著名な女性アーティスト計11名が招待されています。中国からは陈曦、申玲、彭薇、向京、闫平、喻红、章燕紫、ドイツからはアネッテ・ザウアーマン、スイスからはイケムラレイコ、カナダからはレクシダン・エリ、イギリスからはローズ・ワイリーが参加します。

参加アーティストは国も文化的背景もさまざまです。彼女らのキャリアは40年近くに及び、その多くは1980年代以降のフェミニズム・アートの現場を実際に見てきています。社会史がひとのなかに映しだされるものとして作品を用い、身体、ジェンダー、カルチャーにおける伝統、モラルの持つ力への建設的な考察を提示し、壮大なビジョンとインディペンデントな力を作品のなかに発揮しています。作品のなかでそれぞれの背景にある文化の記憶、社会史的な視点、ポップ・カルチャーのイメージ、そしてアーティスト個々人の経験が女性というアイデンティティの内外で互いに刺激しあうと同時に融合し、女性による現代美術が持つ多様な視点と旺盛な生命力を見せてくれています。

国際的な視野に立ち、本展は中国内・外の現代美術の最先端に立つ代表的女性アーティストの制作に焦点を当てます。また、共通のプラットフォームで開かれた対話を行い、現代女性が共通して直面している問題や芸術制作の最新の潮流を把握します。また、国際的な芸術の傾向に呼応し、さまざまな社会的背景、文化的文脈、社会的メカニズムにおける本質的な関係や女性のアイデンティティと芸術制作のあいだにある関係などの探る機会にもなっています。これらの探求は、文化が相互に交流するなかで女性による芸術制作と研究に学びがもたらされるという「中国の経験」の例を提供し、新しい研究パラダイムの発展に寄与するものです。

参加アーティスト:
アネッテ・ザウアーマン(ドイツ)
陈曦(中国)
イケムラレイコ(スイス)
彭薇(中国)
レクシダン・エリ(カナダ)
ローズ・ワイリー(イギリス)
申玲(中国)
向京(中国)
闫平(中国)
喻红(中国)
章燕紫(中国)

キュレーションチーム:
アカデミックアドバイザー:
范迪安(中国芸術家協会会長、中央美術学院院長)
キュレーター:
张子康(中央美術学院美術館館長)
郭小晖(中央美術学院実験芸術学院客員教授)
タイフン・ベルギン博士(ハーゲン・オストハウス美術館館長)

コンビーナー:
任戎(ドイツ・ボン現代美術館館長)

 

参加団体:
主催:北京国際アートビエンナーレ組織委員会
後援:山東美術館、方圓美術館
学術支援:中央美術学院美術館
協力:山東大学芸術学院、山東画報出版社、北京東西方圓文化芸術有限会社、ドイツ・ボン美術館


出典:山東美術館

 

Shandong Art Museum(山東美術館)
10 Qingnian E Rd, Lixia District
Jinan, Shandong, China, 250061